>04年12月31日




実験室で手前味噌を仕込もう

 なんだか、だらだらしてるウチに、だじゃれみたいな日に更新することになっちゃった。
えーと、獅子は、大豆を谷底に落とし、はい上がってきた粒のみ味噌にするそうです。あれ?ちがったっけ?

 おみそを買いに行くと、いろんな種類の味噌が棚に並んでます。メーカーや出身地で色や風味が違っていて、ボクはいつも目移りしてしまうので、10分ぐらい売り場でうろうろしてしまいます。味噌って原料は大豆、お米、塩、麦だけなわけですけど、それなのにこんなたくさんの種類があるっていうは、ついつい味噌がうまれるまでの歴史というかサイドストーリーとかをもんもんと想像してしまうんです。

 ま、そんなボクの妄想はさておいて、今年も実験室で味噌を仕込みます。5年以上前に頂いた大豆が大量に保管スペースを占有しているんでとってもじゃまになってるんですよ。

 さて味噌を仕込む!というと、普通は大豆を煮て、つぶして、麹をいれて、塩を入れて、樽に詰めて半年以上発酵させる、というイメージだと思うんですけど、おみそや醤油の中には、ちょっと違った物があります。普通に大豆を使ってるんだろうと思いきや、原材料に脱脂大豆を使っている物があるんですよ。
 脱脂大豆というと、ほら、スーパーに行くとサラダ油ってあるじゃないですか、2リットル300円ぐらいの。あ、サラダ油って、べつにサラダを絞ってつくった油じゃないですよ。だいたいはコーンと大豆からn-ヘキサン法で取り出した混合油のことです。n-ヘキサン法で油を取り出されて残ったものが脱脂大豆です。
 大豆から油を効率よく取り出して、さらにそのカスを味噌として利用する方法を考え出したわけです。脱脂大豆を利用して味噌などを造るのは、食品を捨てることなく利用するという点でとても有用な技術ですし、またお醤油を仕込むときには丸大豆より脱脂大豆の方がきれのいい味になるという話もありますので、ここの判断はわかれるところですけども。まあ、とにかくはっきりしてるのはウチの田舎でおばちゃんらが代々仕込んできた味噌とは別物であると言うことです。

 また、味噌は種類にもよりますけど、できあがるまでは半年ほどかかるものですが、売られているおみそや醤油には速醸(あれ?促醸だっけ?)で2~3ヶ月でできあがるものがあります。速醸だと雑菌のはいる危険がないので安定した生産ができますし、短期間で製品にできるメリットがありますが、やっぱりこれも古人の受け継いできた味噌とは違うような気がボクはするんです。

 職場はいつもお昼に味噌汁をつくります。充実したお昼のご飯のために。そして狭い実験室を広くするために。おいしい味噌を仕込みたい。そんなヘボ調理室シリーズ。実質作業時間2時間、経費3000円以下。仕事片手間のヘボ仕込み。

■目次

■材料・道具を用意しよう

味噌を4kgぐらい作る分量でチャレンジしています。これでも毎日食べたら二ヶ月ぐらいで無くなるんじゃないでしょうか。つくれるならもっと一杯つくった方がいいと思います。

国産大豆1.2kg

国産の大豆です。大豆は新しいほうがおいしいと思います。

麹1kg

麹です。麹の入手は東京だとなかなかむずかしいですけども、インターネットで検索すると通販で取り扱ってるお店がけっこうあるみたいです。
ウチの田舎だとホンダの麹ってのがスーパーに山積みです。400gで300円ぐらいだったかな。

食塩1kg

食塩なら何でもイイです。こだわりがあるお塩を選ぶのもイイかもしれません。

圧力鍋 (でかい方がいい)
普通の鍋だと大豆を煮るのはとても時間がかかるものですが、この圧力鍋を使うと時間を15分の1ぐらいに短縮できます。たのもしい。
肉挽き器

副所長宅の肉挽き器をお借りしました。肉挽き器だと連続してきれいにつぶせますが、ないばあいは、マッシュポテトとかつくるマッシャー?でしたっけ、やすりこぎでも十分だと思います。

タイマー

煮る時間を計ったりするのに使います。

大きな鍋 2つぐらい

肉挽き器で挽いた大豆をいれて、塩と麹をあわせるのに使います。あと大豆の煮汁をとっておくのにも使います。

味噌樽

タッパーでもなんでもいいですけども、材料の量に見合った大きさの物で、フタがあるものがよいです。、うちはバケツで仕込んでます。



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